PRTRについて

BPA型液状エポキシ樹脂の安全性

 

 

■PRTRについて

ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂がPRTR対象物質に選定されていた理由と見直し結果

 平成12年3月に中央環境審議会、化学品審議会、生活環境審議会の意見に基づき、内閣が政令第百三十八号特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律施行令を制定しました(以下化管法)。物質名:4,4‘−イソプロピリデンジフェノールと1−クロロー2,3−エポキシプロパンの重縮合物(別名ビスフェノールA型エポキシ樹脂(液状のものに限る);CAS:25068−38−6)は 旧労働省によって行われた既存物質の有害性評価(微生物を用いた変異原性試験、哺乳類培養細胞を用いた染色体異常試験)から、変異原性が認められたため(平成5年5月)、この結果に基づき、第一種指定化学物質(政令番号:30)としてPRTR対象物質に選定されました。

 PRTR制度(Pollutant Release and Transfer Register)とは、人の健康や生態系に有害なおそれのある化学物質について、事業所からの環境(大気、水、土壌)への排出量及び廃棄物に含まれての事業所外への移動量を、事業者が自ら把握し、国に対して届け出るとともに、国は届出データや推計に基づき、排出量・移動量を推計し、公表する制度です。PRTR制度は、平成13年4月から実施されています。化学物質排出把握管理促進法:経済産業省のページをご参照ください。

 しかし、平成19年からの化管法の見直しにおいて、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂は、動物実験(in vivo)による変異原性では陰性である事から、変異原性が「区分外」となり、第一種指定化学物質から削除される事が決定されました。詳しくは平成20年7月11日に公表された環境省の報道発表資料を参照してください。さらに、平成20年11月21日には同法の改正法律施行令が公布されました。この結果、化管法対象物質から除外された化学物質は平成21年10月1日以降、MSDSの作成や公布義務が無くなります。また、PRTR制度に関しては、平成22年4月以降の排出・移動量の把握は不要となります。詳しくは経済産業省の化管法の情報公開を参照してください。

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ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂の変異原性に関して

 発ガン性試験は多くの動物を使用し、詳細な病理組織学的検査などを実施するため、莫大な費用及び年数(約3年)を必要とする。こうしたことへの対応として、発ガン性予測のための短期スクリーニング方法である変異原性試験が実施されている。しかしながら、変異原性試験で陽性であっても発ガン性でない例も多く、発ガン性の検出には限度があることを理解しなければならない。
変異原性試験の基本的手法(in vitro試験)はエイムズ試験、染色体異常試験、DNA損傷、などでいずれも突然変異によるDNA上の変化を検出するもので、発ガン性を予測する上での合理的な方法として認められている。エイムズ試験は、ヒスチジンを含有しない培地で生育できない、ヒスチジン合成酵素に欠けたサルモレラ菌株(TA98,TA100,TA1535,TA1537など)を用い、検体物質と培養することにより実施される。物質に遺伝毒性があると菌株はヒスチジン合成能を持つようになり、復帰突然変異が起きる。変異原性は復帰変異株から形成されるコロニーの数から定量化される。
しかしながら、エイムズ試験や染色体異常試験に代表されるin vitroの定性的な結果だけでヒトへの有害性へ外挿するは限度があり、in vivo試験としてマウスを用いた小核試験等を実施し、変異原性を評価する必要がある。
日本では微生物を用いるエイムズ試験で陽性、さらに培養細胞を用いる染色体異常試験でも陽性の場合、変異原性物質として扱われる。従って、動物試験(in vivo) 結果は考慮されないため、欧米での変異原性結果の認識に違いが生ずる。

 ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂は平成6年6月6日労働省労働基準局長通達基発第341号の2で所定のin vitro試験結果により変異原性が認められた化学物質に指定された。 一方、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂の主成分であるビスフェノールジグリシジルエーテルに関し、様々な動物試験(in vivo)が実施されているが、結果はすべて陰性と報告されている。これは、in vivo試験の場合、体内にはいったビスフェノールAジグリシジルエーテルは細胞内に分布するエポキシ加水分解酵素により、両末端のエポキシ環が開き、ジオール体になる。このジオール体は5種類の異なったサルモネラ菌株に対して代謝活性プラス、マイナスともに、変異原性を示さないためである。
発ガン性に関し、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(BADGE)単体又はビスフェノールA型エポキシ樹脂をマウスの皮膚に繰り返し塗布する試験 (経皮投与)がおこなわれている。こうした試験では皮膚や皮膚内部組織の顕微鏡観察などで発ガン性の影響は報告されておらず、国際がん研究機関 (IARC)の1999年のレビューではBADGEが動物に対し発ガン性があると断定する科学的証拠は不十分であるとして、カテゴリー3に分類されている。
また、欧州食品安全機関(EFSA : European Food Safety Authority)は、欧州プラスチック連合(Plastic Europe)などによって提出されたBADGE(ビスフェノールAジグリシジルエーテル)のラットによる2年間経口慢性発ガン試験結果および他の有害性情報を精査、発ガン性の懸念はないと結論づけました。
【引用文献】
伊藤信行、高橋道人編集;毒性試験講座13発ガン性、地人書館(1992年)
国立医薬品食品衛生研究所編集;化学物質のリスクアセスメント 現状と問題点 第4章、薬業時報社(1997年)
Regulatory Toxicology and Pharmacology Vol.15, No.2 Academic Press (Apr 1992)
Review of mammalian and Human Toxicology (BADGE) by APME (未発表資料)

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ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂のPRTR排出量算出方法

 ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(略称:BADGE)は化管法(PRTR)第一種指定化学物質(No.30)に指定されております。PRTR排出量算出に際して参考となる事項を以下に整理致しましたのでご参照下さい。

  1. PRTRに該当するエポキシ樹脂製品

    ビスフェノールA型エポキシ樹脂製品には液状、固形及びこれらの溶剤等による希釈品の3タイプがあります。PRTR・No.30に該当するのはビスフェノールA型エポキシ樹脂(CAS No.25068-38-6)の液状品と液状品を含有する製品です。PRTR に該当するエポキシ樹脂製品が他の物質と混合されている配合品も、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂が1%以上含有されている場合にはPRTRに該当します。エポキシ樹脂製品のMSDSにはPRTR該当有無及び含有量が記載されておりますのでご確認の上、PRTR報告への適正な処理を行って下さい。
    塗料等の配合製品においても同様にしてPRTR該当有無を判断することが出来ますが、MSDS等の情報でPRTR該当有無及び含有量が不明確な場合は上記の点をご参照の上、供給メーカーに問合せしてご確認下さい。 ご注意: CAS No.が25068-38-6のエポキシ樹脂であってもPRTRに該当しないものがあります。PRTR No.30該当有無及び含有量はMSDSで十分にご確認下さい。)

  2. PRTR排出・移動量算出について

  3.  PRTR排出量の算出方法については各種の算出マニュアル及びガイドラインが公開されており、これらを参考とするのが原則ですが、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂はPRTR指定化学物質中で唯一の樹脂状化学物質であり、又一般に硬化剤と配合して化学反応を進行させながら使用される点でも他のPRTR 指定化学物質と大きく異なっております。PRTR排出・移動量の算出に当たっては下記の説明内容をご参照の上、適正な算出を行って下さい。

    (1) 大気排出量
    ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂は蒸気圧が極めて小さく揮発性がほとんど無い化学物質です。常温での蒸気圧(8.2×10-11kPa/25℃)は代表的な溶剤であるトルエンの蒸気圧(2.4kPa/20℃)と比較して1/100億以上も小さい値です。
    従って、通常の取扱い条件では気体(蒸気)として大気排出される可能性はほとんどないと考えられます。 例えばビスフェノールA型液状エポキシ樹脂を含む塗料をローラー塗装や刷毛塗りにより塗装する場合は、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂の蒸気発生やミストの敷地外排出は無視できる程度と考えられるので大気排出はゼロと判断されます。
    (a) 工場敷地外に直接排出されると考えられる場合:
    工場敷地が狭く、又排出スタック等の高所からビスフェノールA型液状エポキシ樹脂を含むミストが排ガス処理されることなく無処理で放出される場合等が該当します。 この場合、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂ミストの全量が大気排出となります。
    (b) 工場敷地内に排出されるが、一部は風等により敷地外に落下すると考えられる場合:
    一定面積の工場敷地があるが、排出される全ミストが敷地内に落下するとは判断出来ない場合が該当します。
    ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂のミスト全量に敷地外飛散比率を乗じて得られる数量が大気排出となります。敷地外飛散比率は施設の状況により異なりますので実測データに基づくか、敷地や排出施設の配置及び敷地周辺の地形等を参考にして、設定する必要があります。平成13年1月付け化学工学会作成の「工程別マニュアル」の「塗装工程」には、造船塗装での塗料ミストの敷地外飛散比率を20%としており、この数値を参考にすることが出来ますが、各工場での実情や実測データに基づいた適正な値を使用することがより正確です。
    【参考】
    ミストの残りは敷地内に落下し廃棄物として回収された場合で、廃棄物がビスフェノールA型液状エポキシ樹脂の化学形態を保っている場合はPRTR移動量として報告する必要があります。塗料ミストの落下物であっても硬化反応により化学構造が変化し、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂ではなくなっている場合はPRTR移動量には該当致しません。ミスト排出後の経過時間が塗料の可使時間の概ね3倍以上であれば、エポキシ樹脂の硬化反応の進行によりビスフェノールA型液状エポキシ樹脂とは異なる化学物質となっており、PRTR対象外であると判断されます。
    又、塗料ミストが工場敷地内の水路や海域へ落下し、直接排水される場合は公共用水域への排出となります。排水処理されている場合は処理場排出口の分析値を基に公共用水域への排出量を算定致します。
    (c) 工場敷地内に排出され、全量が敷地内に落下すると考えられる場合:
    工場敷地が広く排出場所の配置あるいは敷地外での環境分析データからミストが全量敷地内に落下すると判断される場合は、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂の大気排出はゼロとなります。
    敷地内落下物の扱いは前項(b)【参考】での説明と同様に、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂の化学形態を保っている場合は廃棄物としてPRTR移動量となり、硬化反応により化学構造が変化している場合はPRTR移動量には該当致しません。

    (2) 移動量
    ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂を廃棄物として処理する場合はPRTR移動量に該当します。缶等の容器内に残存又は付着したビスフェノールA型液状エポキシ樹脂を容器と共に廃棄する場合もPRTRの移動に該当します。硬化剤との反応により化学構造が変化している場合はPRTRには該当致しませんので、塗料の使用残渣やミスト落下物など硬化が進んでいるもの(概ね可使時間の3倍以上経過)や、硬化成形工程の廃棄物はPRTR移動量に該当致しません。
    以上のご説明に基づく排出量計算例を『塗装工程でのPRTR排出量計算例(屋外でのスプレー塗装)』に図示致しましたのでご参照下さい。

    「塗装工程でのPRTR排出量計算例(屋外でのスプレー塗装))」

     

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■BPA型液状エポキシ樹脂の安全性

BPA型液状エポキシ樹脂の安全性試験結果
以下の安全情報は、「Opinion of the Scientific Panel on Food Additives, Flavourings, Processing Aids and Materials in Contact with Food (AFC) on a request from the Commission related to BADGE」(The EFSA Journal (2004)86,1-40)、「Review of the toxicology, human exposure and safety assessment for bisphenol A diglycidylether(BADGE)」Taylor & Francis Ltd, Food Additives and Contaminants, Vol.21, No.9, 905-919, September 2004に記載内容の抜粋です。

【健康影響】
【急性毒性】
経口投与
使用動物
ラット
結   果 LD50 > 11,400 mg/kg体重
使用動物
マウス
結   果 LD50 > 15,600 mg/kg体重
使用動物 ウサギ
結   果 LD50 > 19,800 mg/kg体重
経皮投与
使用動物 ウサギ
結   果 LD50 > 23,000 mg/kg体重
皮膚刺激性
試験方法 ドレイズ法
使用動物 ウサギ
結   果 小程度~中程度の刺激性が認められる。
眼刺激性
試験方法 点眼
使用動物 ウサギ
結   果 小程度~中程度の刺激性が認められる。
皮膚感作性
試験方法 Maximization法
使用動物 ギニアピッグ、人
結   果 皮膚感作性がある。

【慢性毒性】
経皮投与
試験方法 皮膚への繰り返し投与
使用動物 ラット、マウス
結   果 慢性皮膚炎を示唆する皮膚の病理変化が観察された。
雌ラットNOEL(影響がないレベル):10 mg/kg/application
雄ラット、マウスNOEL:測定不可
亜慢性経口試験
使用動物 ラット
結    果 副腎、盲腸、回腸、腎臓、肝臓、精巣、子宮に病理変化及び体重増が観察された。
NOAEL:50 mg/kg/day
遺伝毒性(変異原性) インビトロ(エイムズ試験、染色体異常): 陰性、陽性の結果あり
インビボ;動物試験(小核試験): 陰性
2年間経皮投与(発ガン試験)
使用動物 ラット
結    果 1000mg/kg体重までのレベルで、病理組織学的に発ガン性は認められなかった。
2年間経口投与(発ガン試験)
使用動物 ラット
結    果 100mg/kg体重/日投与までのレベルで、病理組織学的に発ガン性は認められなかった。
【環境影響】
BPA型液状エポキシ樹脂の主成分であるBPAジグリシジルエーテル(BADGE)は、簡単には生分解されないが、OECD301B法では、28日間で6−12%生分解する。BADGEは、水性生物への有害性を示す。  
急性LC50  
1.2−2.4 mg/L  (96時間、魚)
3.6−4.6 mg/L  (24時間、ミジンコ)
試験された、濃度ではBADGEは、水への溶解性がなく(<0.5 mg/L)、微生物への毒性は極めて低い。 また、BADGEの生物濃縮係数は、575であり、生物濃縮性はない。

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欧州食品安全機関はBADGEの発ガン性の懸念なしと結論
The EFSA Journal(2004)86,1-40 (EFSA-Q-2003-178)

 欧州食品安全機関(EFSA)は、欧州プラスチック連合(Plastic Europe)などによって提出されたBADGE(ビスフェノールAジグリシジルエーテル)の2年間経口慢性発ガン試験結果および他の有害性情報を精査、発がん性の懸念はないと結論、NOAEL(15mg/Kg/day)から一日あたりの許容摂取量TDIを0.15mg/体重Kgとする報告をThe EFSA Journal(2004)86,1-40で公開しました。
 欧州委員会の諮問機関であるSCF(The Scientific Committee on Food )は1999年3月24日付のオピニオンレターで、胃腸粘膜上における直接DNA結合活性の懸念、および経口慢性毒性/発がん性試験結果がないことから、BADGEの1日あたりの許容摂取量TDI(Tolerable Daily Intake )を設定できないとし、BADGE、その水和物に対し、暫定溶出限度として1ppmを向こう3年間 延長することを提案、産業界に対しBADGEの発がん性、BADGEクロロヒドリンの変異原性を評価する適切な毒性試験の実施を要請しました。これに基づき、欧州委員会はBADGEに関するEU指令(Directive 2002/16/EC)を出し、BADGE、クロロヒドリン、水和物に対し、その暫定措置として特定移行成分限界値(SML;  specific migration limit )1ppmを設定、2004年末まで有効としました。その後、発がん性試験結果の提出を待つため、EU指令(Directive 2004/13/EC)で、有効期間をもう1年延長することを公表しました。欧州プラスチック業界らによる2年間の経口慢性毒性発ガン試験(1群あたりオス、雌65匹づつのFischer 344ラット使用、投与レベル0, 2, 15, 100 mg/Kg 体重/day, GLP, OECD guideline 453)は、2003年7月、SCFに受理され、2004年2月に欧州食品安全機関(EFSA)に提出されました。これに基づき、同年7月にBADGEに関するopinionがEFSAジャーナルに公表されました。
 欧州食品安全機関(EFSA)は、ラットを用いた経口投与による慢性毒性・発ガン試験で、BADGEには胃腸粘膜上、また他の組織において腫瘍形成がみられないことから、発ガン性の懸念はないと結論を下しました。さらに、この試験結果より、ラットを用いたBADGEの経口慢性毒性発ガン試験での無毒性用量(NOAEL)は、15 mg/Kg/dayと判断され、不確実定数の100で割った 0.15 mg/Kg/dayが、BADGEの1日あたりの許容摂取量TDI(Tolerable Daily Intake )として設定されるとしています。また、BADGEは速やかに体内で代謝され、モノおよびビスージオール体になるため、このTDIはこれらのものも含めたものとしています。
 これを受けて、欧州委員会(European Commission)は、2005年11月、ENL302/32 Official Journal of the European Union で下記の特定移行成分限界値(SML; specific migration limit )を公表し、2006年1月1日から施行されました。
Commission regulation (EC) No.1895-2005
on the restriction of use of certain epoxy derivatives in
materials and articles intended to come into contact with food

  1. BADGE, BADGE・H2O、BADGE・2H2O の合計値;9ppm以下
  2. BADGEHCL, BADGE 2HCL, BADGE H2O HCL の合計値;1ppm以下
  3. BFDGE及びNOGEは使用禁止
  4. 10,000L 以上のcontainerはBADGE,NOGE,BFDGEともに使用可能

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欧州はBADGEの内分泌かく乱作用はなしと結論
Opinion of CSTEE on Two study reports on endocrine disruptors by WRc-NSF and BKH consulting Engineers ; 40th plenary meeting on Nov 12-13 2003

 欧州はBADGEの内分泌かく乱作用はなしと結論 EU Commission DGXXIV(消費者政策及び消費者健康保護総局)のCSTEE( The Scientific Committee on Toxicity, Ecotoxicity and Environment;毒性、生態毒性及び環境に関する科学委員会)は,BADGEによるヒト、野生生物への内分泌かく乱作用はないと結論しました。
Opinion of CSTEE on Two study reports on endocrine disruptors by WRc-NSF and BKH consulting Engineers ; 40th plenary meeting on Nov 12-13 2003

詳細
 2001年6月、EU Commissionは疑わしい内分泌かく乱物質物質のヒト、野生生物への影響を調査するため、Community strategyを策定し、その遂行のため、欧州理事会、欧州議会にその概要を報告しました。委員会は、553種類の化学物質をとりあげ、Group- 1(9種類;なんらかの内分泌かく乱作用の情報が報告されているがリスクアセスメントなどの対象となっていないもの)、Group-2( 109物質;すでに何らかの規制を受けている、または、リスクアセスメントの対象となっている;具体例;ビスフェノールA)、Group-C( 残り435物質)に分類した。BADGEはGroup-1にリストされ、内分泌かく乱データ、有害性、ヒト及び環境への暴露アセスメントなどの検討を要求された。 欧州プラスチック連盟が検討に着手、その報告書を、ホスト国のUKに提出、WRc-NSFが取りまとめ、最終報告書をCSTEEに提出した。
 BADGEは女性ホルモンレセプターとの結合親和力が極めて弱く、乳がん細胞増殖(MCF-7)アッセイで増殖性がない、卵巣摘出ICRマウスを用いた in vitroアッセイでも子宮重量や病理組織変化などが観察されない、特異な生殖、発生毒性がなく、代謝および生体内変化の研究でビスフェノールAには変化しないことなどから、BADGEはホルモン活性のある物質ではなく、極めて低い暴露量はひと、環境に影響をもたらすものでないことが報告された。 EU Commission DGXXIV(消費者政策及び消費者健康保護総局)のCSTEE( The Scientific Committee on Toxicity, Ecotoxicity and Environment;毒性、生態毒性及び環境に関する科学委員会)はBADGEによるヒト、環境への内分泌かく乱作用はないとする報告をまとめ、Eu commissionに提出した。
Opinion of CSTEE on Two study reports on endocrine disruptors by WRc-NSF and BKH consulting Engineers ; 40th plenary meeting on Nov 12-13 2003

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